より多くの人に興味を持ってもらえるプレスリリースを作成するためには、自社の新情報をまとめるだけでなく、時節やトレンド情報をうまく活用してみましょう。プレスリリースの注目度が上がり、メディア関係者だけでなく、生活者にも届く可能性が高まります。
本記事では「ひな祭り」をピックアップ。飲食業界や生活雑貨などを取り扱う企業はもちろん、フォトスタジオやアミューズメントパーク施設など体験や思い出に残るサービスを提供する企業まで幅広く活用しやすいトレンドです。重要なステップを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
「ひな祭り」をプレスリリースに活用するSTEP
3月の一大イベントでもある「ひな祭り」。祝日ではありませんが、子どもの健やかな成長を願ってお祝いする家庭もあるでしょう。また、孫のお祝いをしたい祖父母や、子育て期間は終えたものの、伝統行事を重んじ特別な1日を過ごしたいと考える人もいるかもしれません。
「ひな祭り」に関連した自社プロダクト・サービスについて、プレスリリースを配信したいと考えたとき、「どのようなプレスリリースなら多くの人に読んでもらえるのだろう」と悩む広報PR担当者もいるのではないでしょうか。
そのような悩みにお答えすべく、「ひな祭り」を活用したプレスリリースの作成について解説します。
基本の8ステップは以下です。

基本となるステップについてはこちらの記事で解説しています。
プレスリリースを配信するまでの特に重要なSTEP
ここからは、実際に「ひな祭り」を活かしたプレスリリースの作成に必要なポイントを、基本の8つSTEPの中でも、特に重要な点をご紹介していきます。
プレスリリースで使用する画像素材にこだわろう
プレスリリースで使用する画像は他社との視覚的な差別化を図るのに役立つだけでなく、テキストでは伝えきれない自社プロダクトの魅力を表現できます。

世界観を作り込んだ華やかな画像を用意しよう
「ひな祭り」に関連するプロダクトやサービスは、ひな人形や桃の花をイメージしたイラストやピンクなどのイメージカラーを背景に、世界観を作りこんだ華やかで可愛らしいビジュアルが溢れます。
「ひな祭り」のプレスリリースに掲載する画像は、プロダクトのデザイン性を活かすることが大切です。設定したペルソナと親和性の高い小物を商品に添えたり、背景色で違いを表したりといった工夫を行いましょう。
ここでは、「ひな祭り」の世界観を作り込んだ画像を掲載しているプレスリリースを紹介します。
ひな人形の砂糖菓子を乗せたデコレーションケーキの周囲に、カラフルな雛あられをちりばめたり、桃の花を添えたりといった演出で可愛らしさを表現。
参考:【川崎日航ホテル】川崎生まれの卵を使った「あまおうのロールケーキ」と「ひな祭りケーキ」を販売
小物を添えずシンプルな背景色の画像を用いることで大人向けの商品であることを表したひな祭りショートケーキ。
参考:アマン東京 2022年オリジナルホワイトデーギフト「ハイヒールチョコレート」と「テリーヌショコラ」、「ひな祭りショートケーキ」のご案内
【参考記事】
メディアフックになりやすい画像も用意しよう
「ひな祭り」の世界観を表現した画像のほか、「ひな祭り」イベントの様子、プロダクトの独自の技術や製法、パティシエや工芸職人、商品に関わった生産者などの画像はメディアフックとなりやすいです。メディアフックに関する記事も参考にしてみてください。
以下、メディアフックを活かしたプレスリリースをご紹介します。
地域性や独自性を表現した画像が掲載され、ニュースバリューが伝わるプレスリリース。
参考:高さ8mの “百段のひな壇” で桃の節句を祝う「元祖ビッグひな祭り」の町 徳島県勝浦町の「ふるさと納税」返礼品に『ひな人形供養パック』が登場
なお、メディアが使用しやすいように商品やイメージのみの画像も用意しておくことをおすすめ。さらに紙、Webメディアどちらの掲載にも対応できるように、画像解像度やサイズに配慮しましょう。
メディアが活用しやすいプレスリリースの事例を紹介します。
「パッケージ有り・無し」「スイーツの外観と断面」の画像が掲載され、商品の内容がよりわかりやすいプレスリリース。
参考:関西のひなあられは関東のひなあられと全然違う?!『とよす ひなあられ』 を発売いたします。
以下の記事では、メイン画像を選ぶポイントと惜しいメイン画像の特徴を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
データや意識調査などから今年ならではの傾向をチェックしよう
毎年訪れるシーズントレンドキーワードも、毎回同じ情報発信では十分とは言えません。年代によって変化する流行や、人々の「ひな祭り」の捉え方の変化などを調べ、今年ならではの傾向を知ることも大切です。
例えば、総務省統計局が公表している家計調査や消費者物価指数などを参考に、生活者が何にどのくらいの金額を消費しているのかなどを調べてみてもよいかもしれません。
参考:総務省統計局 家計調査
参考:総務省統計局 消費者物価指数
また、自社の顧客を対象にアンケートを実施してみるのもおすすめです。インターネット調査であれば数日間で結果を手に入れることもできます。自社のサービスや商品と絡められるような、独自性のある質問項目を考えてみましょう。
<調査項目例>
- 「ひな祭り」の由来を理解している人はどれくらいいるのか
- 行事として毎年行っている世帯はどれくらいいるのか
- ひな人形を所有しているか
- お祝いとしてどんなことをしているのか
自社で調査を行う場合は以下の記事も参考にしてみてください。
インターネットの検索結果やSNSなどから情報をキャッチするのも一案です。この時点では、自社プロダクトとの関連性はあまり気にせず、広く市場の傾向を掴む糸口として一般的なワードで検索するのがおすすめです。毎年多くの人が検索しそうな複数のキーワードで情報を集めてみてください。
話題になっていることや、議論されていることなど、多くの人が気になっている情報はメディア関係者も注目しています。そこから、今年ならではの切り口が生まれるかもしれません。
<検索ワード例>
「ひな祭り トレンド」「ひな祭り 2023年」
「ひな祭り メニュー」「ひな祭り スイーツ」「ひな祭り ケーキ」「ひな祭り ちらし寿司」
「ひな祭り イベント」「ひな祭り 自宅」「ひな祭り レシピ」「ひな祭り 楽しみ方」
「ひな祭り 記念写真」「ひな祭り ひな人形」「ひな祭り ひな飾り」
さらにジェンダーにおける価値観のアップデートも必要です。現代の「ひな祭り」は女児だけに向けた行事と括ってしまうことに疑問を持つ人もいるでしょう。世論を知ることで、今までとは違った切り口の提案ができるのではないでしょうか。
古来の伝統行事は、多くの人が無意識的に男女分けしてしまう傾向にあります。これからの時代、ジェンダーバイアスを避けるにはどのような対策が必要なのかなど、LGBTQの視点で「ひな祭り」を考えることも企業に求められているといえます。
参考:性別にとらわれない保育とは?乳幼児のジェンダーに切り込んだ保育用品開発プロジェクトがCAMPFIREで目標達成!
誰に届けたい?ペルソナをイメージしてみよう
「ひな祭り」は、小さな子どもがいるファミリー層だけがアプローチ対象ではありません。自社プロダクト・サービスを周知したい対象者はどのような人なのか、ペルソナを設定したうえでプレスリリースを作成しましょう。
<ペルソナ例>
年齢
性別
職種
家族構成
趣味
日課にしていること
普段利用しているSNS など
ペルソナは、プロダクトやサービスの企画・開発の段階である程度決まっていることも多いので企画・開発に携わった他部署とも擦り合わせつつ、情報発信のタイミングでも改めて確認しておきましょう。
<ペルソナごとの提案例>
子どものためにひな人形を飾りたいものの、自宅にスペースがなく困っている20代~30代の親
→小さな子どもがいる家庭でも持ち運びも可能なぬいぐるみタイプのひな人形を提案。
参考:【新商品】優しい心を育む「さわれる」お雛様。ぬいぐるみメーカーが作る、お子様が喜ぶかわいいネコの「立ち雛」。季節飾りやネコ好きの方へのギフトにもおすすめ。EC販売開始。
孫のために一点物のひな人形を贈りたいと考える祖父母
→職人と相談しながら自分たちで顔や衣装などのパーツを選べるひな人形を提案。
参考:顔や衣装を自分で選べる雛人形「ONE HINAプロジェクト」。世界で一つだけの雛人形をわが子に!280年の伝統を引き継ぐ老舗「真多呂人形」と「ベビカム」とのコラボ企画。
子どもの記憶に残るひな祭りを実施したいと考える30代~40代の親
→子どもと一緒に参加できるワークショップで桃の節句の飾りづくりを提案。
参考:ヨックモックミュージアム、桃の節句に向けて YMアートセッション「貝に描く春祭り」を2023年2月に開催
ひな祭りは自分が作ったメニューで、家族みんなで子どもの成長を祝いたい30代の親
→ひな祭りをはじめ、年間を通してさまざまなイベント用スイーツが作れるレシピ集を提案。
参考:1年中、キュートなマカロンが楽しめるケーキレシピ満載♡
子育ては終えているものの毎年伝統行事は大切にしたいと考える40代~60代の女性
→つるし飾りと真多呂人形の段飾りの華やかな装飾の展示やひな祭り特別メニューを提案。
参考:約4,500個の美しく華やかなつるし飾り 春への祈りを込めた「ホテルで楽しむひなまつり ~春めきし心華やぐ舞雛たち~」
ペルソナ設定の方法についてはこちらの記事で紹介しています。
プレスリリース配信以外のツールでも情報を発信しよう
プレスリリースは配信したら終わりではありません。配信ツールを活用した場合はコーポレートサイトも掲載したり、SNSでプレスリリースページのURLをシェアしたりするなど、より多くの人の目に留まるよう、自発的な発信が重要です。
特に「ひな祭り」は、多くの生活者がSNSの投稿を楽しんでいます。雰囲気が伝わる画像とともに、新情報の要旨をアピールしましょう。
記念日を活用した場合は、プレスリリース配信直後だけでなく、実際の発売日や記念日前後にも再びSNSでシェアするなどの駆け込み需要に向けた拡散も忘れてはいけません。その際に、記念日が何曜日に当たるのかもチェックしましょう。記念日が平日だった場合、商材によってはその前の週末に需要が高まるケースもあります。
プレスリリース配信後の活用方法については以下記事も参考にしてみてください。
「ひな祭り」が伝わる画像作成やペルソナに合わせた提案に力を入れよう
「ひな祭り」に関するプレスリリースは、ひな人形や桃の花など、華やかなヴィジュアルが並びます。スイーツやお祝いのギフトなど見た目で選ぶ人も多く、情報発信の際には画像作成が肝になってきます。他社と差別化できるような自社らしさを演出したり、華やかで楽し気な雰囲気の伝わるシチュエーション画像を盛り込むなど、画像素材は多ければ多いほどよいでしょう。
また、データや意識調査などから時流の変化・今年ならではの傾向を掴むことも重要です。ニーズに沿った内容のプレスリリースは、多くの生活者やメディア関係者の目に留まるはずです。
「ひな祭り」=「女児の成長のお祝い」と捉えるのではなく、視野を広げることも忘れないようにしましょう。自社プロダクト・サービスを誰に利用してもらいたいのかを考え、ペルソナに合わせた提案を考えることが大切です。
<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>
ひな祭りのプレスリリースの書き方に関するQ&A
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