「今日は何の日」シリーズの中で、twitterでも特に話題になるのが2月22日の「猫の日」ですね!猫の日は、「猫の日実行委員会」が1987年に制定した記念日で、文字通り「2.22」と数字の「に」が並ぶ日と猫の鳴き声「にゃー」を掛けた日です。
「猫の日」には、猫グッズや猫キャラクターなど「猫」に直接関連しそうな企業や商品のニュースが多くなると思われるかもしれませんが、実は猫に関連する企業もそうでない企業でも、様々な切り口でこの猫の日の広報PR企画を楽しむことができるのです。
そこで今回は「猫の日」にうまく絡めた猫と一見無縁な企業の広報PR術を株式会社イエローハットさんの事例を参考にご紹介していきます。
◆株式会社イエローハットさんのプレスリリースはこちら
イエローハットが、2月22日(金)「猫の日」に向けて全国の猫の交通安全を願う!世界初?!「猫専用の交通安全動画」を公開!
猫をフックに自社の世界観を発信!株式会社イエローハットの猫の日プレスリリース

今回の注目事例は、カー用品専門店を全国展開している株式会社イエローハットさんのプレスリリース。通学時に児童がかぶる「黄色い帽子」を社名の由来にするほど、「交通安全」に強い思いを持たれている企業です。
今回の猫の日をテーマにしたプレスリリースでは、「猫の日」である2月22日に向けて猫の安全を守るためのキャンペーン「イエローハット 全国交通にゃん全運動」の取り組みについて情報を配信。猫動画を使った社会活動の報告やオリジナルアイテムのプレゼントキャンペーンを紹介しています。
人とクルマが安心して暮らせる社会を願って作られたイエローハットのオリジナルマスコットキャラクター”ハットにゃん”と猫の日を絡め、事故に遭いやすい猫でさえも安全に暮らせるクルマ社会を実現するという思いが伝わってくるプレスリリースです。
メディア、そして生活者に安心して情報を活用いただくため、日本初や最安値等の最上級表現(最上級表示)は客観的根拠の併記を必須とする規定を定めています。 ご執筆の際はご注意ください。
(2022/6/16新設)日本初や最安値等の最上級表現
PR TIMES MAGAZINE編集部のピックアップコメント
編集部Aさん「普段車に乗らないけれど、ゆるキャラなハットニャンがかわいいです…!」
編集部Bさん「イエローハットは知っていましたが、社名の由来は知りませんでした」
編集部Cさん「車関連の会社が猫の安全について活動しているなんて一見関係なさそうなのに素敵ですね」
このプレスリリースの人気の理由を紐解いてみたところ、
- 猫キャラクターのかわいらしさに惹かれる
- 世界初!?の珍しい動画を本気で制作
- プレスリリース配信の背景を社会問題や企業理念でしっかりと説明
- トピックスごとにこだわりの素材と情報を用意
の4つのポイントが見えてきました。
GOODポイント1:猫キャラクターのかわいらしさに惹かれる

カー用品や交通安全などのキーワードは、普段から「かわいい」「親しみやすい」と特別感じるような機会は少ないかと思います。交通安全は生活者にとって身近かつ大切なトピックスでありながらも、啓蒙活動や社会的取り組みとしてはどこか響きにくい側面があるのも事実です。
今回ご紹介したプレスリリースでは、そんな啓蒙活動のトピックスを老若男女問わず愛される「猫のキャラクター」と絡めることで、上手に親近感を持たせつつ活動をアピールできています。
「何これかわいい!」と目にした方々は、猫をフックに株式会社イエローハットさんの取り組みや考え方を知ることができたのではないでしょうか?
さらにステッカーやプラカップのプレゼントキャンペーンを実施することで、ワクワクするイベント感も盛り上げています。社会的啓蒙活動と愛らしい猫という一見ギャップのある組み合わせもインパクトがありますね。
GOODポイント2:世界初!?の珍しい動画を作成

人間のための交通安全ビデオは、学校や自動車教習所で誰もが一度は見たことがあると思います。しかし、猫のための交通安全動画はなかなかお目にかかれないものではないでしょうか。
今回の猫の日にちなんだ取り組みで同社は、京都大学の動物心理学研究チームとの共同開発により、完全猫目線の「猫専用の交通安全動画」を制作。猫が興味を示しやすい超音波や猫のサウンド素材を楽曲に使用した本格的な取り組みをされていました。
また、実際に猫向けの試写会を開いて猫が興味を示しているなど効果検証するなど簡単なネタ程度ではなく、本気さが伝わる取り組み内容が伺えます。
ほかにも教官猫が生徒猫に解説する設定のユーモアで興味を持たせつつ、飼い主に車への注意喚起や交通安全の大切さを動画内で訴えています。
動画を作成することで
- 世界初の取り組みというキーワードや珍しさで読者の目を引く
- 本格的に取り組みことで交通安全への本気度を伝える
- 猫を通して動画で人間にも交通安全の大切さを伝えられている
という3つの効果を設計できている素晴らしい企画ですね。
GOODポイント3:プレスリリース配信の背景を社会問題や企業理念でしっかりと説明
今回のキャンペーンは交通安全に猫をただのイメージキャラクターとして起用しているのではなく、猫の安全を守るための「イエローハット 全国交通にゃん全運動」であることもポイントでしょう。
ただ猫がかわいい、猫の日だから猫のキャラクターといったネタのフックになってしまっておらず、深く企業の価値観部分に紐づけられている点に企画者の思いが伝わります。
プレスリリース内では、株式会社イエローハットが自動車社会に関わる立場として以前より交通安全に取り組んできたこと、環境省が2018年に発表した「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」において交通事故を含む負傷した猫の数が犬の数よりも大きく上回っていることを配信の背景として説明しています。
昨今の猫人気に触れながらも、しっかりと社会問題を持ったうえで企業の概念や取り組みを企画に反映することで、人気に乗じた一過性な話題ではなく会社の理念をも伝える機会にしているのです。
GOODポイント4:それぞれのトピックスで素材と情報を用意

メディアにプレスリリースを取り上げられ、広く情報を発信する上で情報や素材はとても重要です。素材に関しても今回のリリースでは、見習いたい点があります。
株式会社イエローハットさんのプレスリリースには、動画やプレゼントキャンペーンの紹介などいくつかのトピックスが画像10点と動画3点で説明されています。単純に素材が充実している点も良いのですが、さらに注目したいのは各トピックスごとにこだわりの素材が用意されている点です。
コンテンツ内容をよく見てみるとキャラクター単体やプレゼントグッズの画像、動画制作に協力いただいたチームや専門家の人物写真、動画とトピックスごとに一番情報が伝わりやすいと考えられる素材が用意されています。
キャラクターのかわいらしさに注目した女性向け媒体、社会面を切り口に取り上げるビジネス媒体、動画を取り扱う媒体と幅広い媒体で記事に取り上げられやすい環境が整っているのです。
「猫目線で見える字幕なし」バージョンも作成したり、実際に猫に視聴させたりとユーモア溢れる素材を備えることによってSNS等で共有したくなるコンテンツを集めたバイラルメディアへの掲載も期待できますね。
また、動画のいくつかのシーンを画像に変換して用意しているのも好ポイント!紙媒体や動画の埋め込みをしないルールの媒体にとっては、動画からキャプチャを生成する手間が省けて掲載ハードルも下がります。メディア関係者にとっても嬉しい気遣いですね。
様々な工夫が存分に詰まった株式会社イエローハットさんの「猫の日」のプレスリリース。企業理念の反映方法や情報を揃えた説得力のある企画作りなど、これからのプレスリリース作成に役立つ点も盛りだくさん。
「今日は何の日?」をキッカケにすることで、企業理念を反映した企画やキャンペーンを打ち出す機会にもなりますね。こういった企画やプレスリリースから「自社らしさ」を見つめなおすキッカケにしてみるのもいかがでしょうか。
<編集/鈴木 碩子>
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